パリのバック通り「奇跡のメダイのシャペル」で知られている教会の「不思議のメダイ」をつけたアクセサリーを中心に、1つ1つ心をこめて手作りしています。

モア・メムのアクセサリーは、単に装飾としてだけではなく「シャプレー」としての意味合いも持っています。そのため、ブレスレットも指輪もメダイ付のものは、大きなほうの玉(ビーズ、石)は必ず10個と数を決めて製作しております。

 シャプレーchapeletは、日本語で言うなら「数珠」です。ロザリオも「数珠」なのですが、「ロザリオ」または「ロザリオの祈り」を意味するrosaireというフランス語は、中世ラテン語のrosariumという単語から生まれていて、この単語は聖母マリアのバラの冠をさしていました。ご存知のとおり、キリストの冠は茨ですが、マリアのほうはバラの冠です。

今ではロザリオと言えば首にかけられる長いタイプを想像しますが、つまりは、お祈りの回数を数えるための道具なのです。玉をつまぐることにより、数えていきます。そういう意味では、ブレスレットも、ロザリオも、すべて「シャプレー」なのです。

普通のネックレスなども、ロザリオタイプ(つまりT字型になっているもの)はフランスでは「シャプレー型」と呼ばれて親しまれています。


●不思議のメダイ(=奇跡のメダイユ)とは・・・●

 このメダイは現在、パリのバック通りにある「奇跡のメダイのシャペル」で入手できるものです。

長径11mm、短径7mm。銀色と金色があります。

(サイズ、材質ともに、これとは異なったものを使用したアクセサリーもありますが、

すべて、シャペルのメダイを製作しているアトリエで作られたものです)

 

1830年、このシャペルに聖母マリア様が御出現され、カトリーヌ・ラブレーというシスターに「私のこの姿をモデルにしてメダイを作るように」というお告げがありました。その際、現れたマリア様の周りには「無原罪の宿りのマリアよ、御身に頼る我らの為に祈り給え」というフレーズがともに浮かび上がったといいます。このメダイはそのときのシスターが見たヴィジョンのままに作られています。

その後、このメダイを持つ人が,心から祈ることによって、病気が治ったり、歩けない人が急に歩けるようになったり、科学では説明のつかない出来事が起こるようになりました。それは現在も続いています。

なお、「不思議のメダイ」についてさらに詳しくお知りになりたい方は、竹下節子著『パリのマリア』(筑摩書房)、『聖母マリア』(講談社)をお読みください。

 


●聖女リタ(聖リタ、サント・リタ)について●

 

聖女リタは「絶望案件の聖女」または「不可能の聖女」とも呼ばれています。

不思議のメダイは聖母マリアに祈るための聖品ですが、マリア様には畏れ多くて打ち明けられないような絶望的な案件もあります。そんな問題の相談相手が聖女リタです。

 

カッシア(イタリア)の聖女リタは、1381年生まれ。赤ん坊の時にすでに奇跡を起こし、幼少時にも敬虔な信者でした。

年老いた父母を助けながら暴力的な夫に尽くし、試練に耐えながら自分のすべてを捧げますが、不幸が相次ぎ夫も二人の息子も亡くしてしまいます。

その次には神に身を捧げます。さまざまな障害をのりこえて、ついに3人の聖者に導かれ、カッシアのアウグスチヌス会修道院に入ることがかないました。修道院生活でも自らに試練を課しながら、神にすべてを捧げ続け、次々に奇跡を起こします。

1443年、十字架のキリストに「その痛みを私にもお分けください」と祈ると、キリストの茨の冠からトゲが一本飛んできて、リタの額に刺さり、死ぬまで癒えることのない聖痕となったのでした。

額に一輪のバラのようなこの傷は、痛みをともない腐臭を放ち、その悪臭のせいで共同生活が不可能となってしまいました。リタは隔離され、祈りに専心します。この間も面会に訪れる人のために病気治癒など多くの奇跡を起こしています。

69歳で、180km離れたローマへの大巡礼も奇跡的に成し遂げました。

1457年に亡くなりましたが、リタの遺体は今度は芳香を放ち、防腐処置をしていないのにもかかわらず、腐敗することがありませんでした。200年近くは生きたままのような姿だったのです。現在はさすがにミイラ化してはいますが、聖女リタ・バジリカ聖堂(カッシア)で拝観者を迎え続けています。

すべてに絶望した人、不可能な願いを抱く人、夫婦仲や子育てに悩む人の守護聖女として、世界中で慕われています。

 

モア・メムで使用しております聖女リタのメダイは、パリのクリシー大通りにある「聖女リタのシャペル」で入手したものです。

モア・メムのアクセサリーは、ご希望により不思議のメダイを聖女リタのメダイにお取替えすることも可能です。どうぞお問い合わせください。



 ●リジューの聖女テレーズについて●

 

 “聖女は生きている間は自己犠牲に努め、死んでからは人々の祈りを神に取り次いで神の恩寵をもたらす存在だ。”(竹下節子著『聖女の条件』より)

上記の聖女リタがまさしくその通りの存在ですが、もうひとり、フランスでとても慕われている聖女をご紹介しましょう。リタとはうってかわって、とても若くしてこの世を去りましたが、現世で果たせなかった分まで死後の役割に注ぎ込んでいるかのようです。

 

リジューのテレーズは1873年生まれ。リジューはフランス、ノルマンディ地方の町です。

敬虔な信者の父母を持ち、4人の姉も修道女となりました。

末っ子のテレーズも、「すべての罪人のために祈り、神の慈悲に自分を捧げること」を天命と信じ、15歳でリジューの女子カルメル会の修道院に入ります。

しかし23歳の時に結核のため喀血して、早く世を去ることを悟ります。それから、自分の使命は死後に人々のために尽くすことだと決心しました。

テレーズはある時、ひとりの僧侶がルイ・ド・ゴンザーグというイエズス会の聖人に病気治癒を祈り、かなえられたという聖人伝を読みました。その僧侶の寝床には、バラの花が雨のように降ってきたということです。テレーズは感銘を覚え、「わたしもバラの雨を降らせて人々を救います」と誓ったのでした。

24歳で他界した後、自伝『ある魂の物語』が出版され、テレーズの遺志は世の人々に知られることになりました。これは聖書の次に多くの言語で翻訳されている書物です。自伝には「小さな白い花の春の物語」という副題がついていま

す。テレーズはこの中で自分を小さな花にたとえて、「イエスが手折られた小さな花の物語をしたためます」と書いています。

それを読んだたくさんの人がテレーズに祈り、奇跡が世界中で起きました。『バラの雨』という題の、7巻3000ページにわたる奇跡の治癒例も出版されています。

テレーズの遺志はかなえられ、今も人々は彼女に祈り続けているのです。

 

ひとり、日本でも有名なフランスの歌手が、テレーズに祈って願いをかなえられています。

エディット・ピアフです。彼女は幼いとき角膜炎を患って盲目になってしまいました。ところが祖母に連れられてリジューにあるテレーズの墓所をお参りし祈ったところ、目が見えるようになったのだそうです。ピアフはそれから一生涯、聖女テレーズを崇拝し、常にメダイを身に付けていたということです。

 

聖女リタと同じくバラがエンブレムであるリジューの聖女テレーズは、聖女ジャンヌ・ダルクと並んでフランスの第二の守護聖女であり(第一は当然ながら聖母マリア)、花屋と園芸家、病人などの守護聖女でもあります。

1997年には教会博士の称号が与えられました。

バラの花を携えるリジューの聖女テレーズ


●キリストを背負う聖クリストフ●

 

聖クリストフは旅人とドライバーの守護聖人です。この聖人が幼いキリストを背負って川を渡る姿は、フランスでは旅の安全や交通安全のお守りとして大切にされています。

車に乗る方、旅行に出る方への贈り物としても喜ばれるでしょう。


アンティークビーズのはなし●

 

一般にアンティークビーズと呼ばれますが、厳密にいいますと、「アンティーク」という表現は100年以上前に製造されたビーズを指します。30~90年前のものを「ヴィンテージ」といいます。また、今は製造されていないという意味を込めて、「年代ものビーズ」などとも呼ばれます。

100年以上さかのぼるビーズは大変な貴重品で、めったなことでは手に入りませんが、年代ものビーズも、掘り出し物にめぐり合うのには幸運というものが必要です。数十年もの時を経た小さな小さなビーズが、あなたの、わたしの手に届く、という事件自体が、何か、幸せの兆しのようなものにも思えてきませんか。

モア・メムのビーズはすべてフランスとイタリアで入手したものです。元の生産地はフランス、イタリアのほか、チェコやオーストリア、トルコなどもあります。ガラス工芸の伝統が根付くヨーロッパでは、ビーズも古くから、色・形ともにさまざまなものが作られ、ドレス、ベルト、アクセサリーなどの装飾品に使われました。貴婦人のハンドバッグには見事なビーズ細工がほどこされていました。

モア・メムで使うビーズは、これらガラス製のものです(一部クリスタル製、金属製も使用)。年代ものビーズやヴィンテージビーズが多いですが、現代ものも取り入れています。それぞれに違った時代の味わいがあります。

ブレスレットなどの10個の大きな珠の間をつなぐ極小ビーズは、シードビーズと呼ばれ、1ミリほどしかない本当にケシの種(シード)のようなものもあります。これも、フランスで入手したアンティークビーズで、1910~1920年代製です。

 

 


●天然石のはなし●

 

天然の石は、太古の昔から人間にとって大事なお守りのひとつでした。人類よりもはるか前から地球の一部であった石は、わたしたちのはかり知れない力を秘めていると考えられ、運や健康を呼んだり、不幸を避ける、とされてきました。歴史とともに、それぞれの石が物語りやいわれをもつようになりました。

そのパワーや癒し効果には、世界中でさまざまな解釈がなされ、統一されていないのが現実です。ご参考までに、よく納得されている石の意味や効果を下に挙げてみましたが、けしてご自分で石を選ぶときの基準とする必要はありません。

天然の力とは、人間の意思によって左右されるものではないはずです。逆に、「何となくこの石が気に入った」というインスピレーションが、見えない天然パワーのうったえてくるものかもしれません。また、人は一面的ではありません。嬉しいとき、悲しいとき、パワーや癒しの源となる石は、ちがっていて当然です。

茶金石(ゴールドストーン)、紫金石(ブルーゴールドストーン)、この2種類の金属インクリュージョンを含んだ深い色の石は、天然の石ではありません。むかし、イタリアのとあるガラス工房で、間違いにより偶然できあがったといういわれを持つガラスの一種です。このことより、「チャンス・幸運」を意味するパワーストーンとして愛されるようになりました。

 

天然石の意味・効果

トルコ石、ラピスラズリ : 繁栄、成功

アゲート(めのう) : 不老長寿、富

ジェイド(ひすい) : 心と体の健康、幸運

タイガーアイ(虎目石) : 幸運、魅力、啓示

マラカイト(孔雀石) : 平穏、感情の開放

パール : 無垢、純粋、富

オニキス : 神秘、成功

クオーツ(水晶) : 神秘、神力、幸福

アメジスト : 誠実、純愛

ダイヤモンド : 純粋、平和、永遠

ルビー : 威厳、慈悲の心、情熱

ガーネット : 威厳、上品、友愛

エメラルド : 不滅、高潔

トパーズ : 友愛、幸福、希望